認知症と成年後見制度

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認知症Q&A

成年後見制度とは

成年後見制度とは、精神上の障害が生じて判断能力が欠如してしまった場合、不利益や悪質な被害に遭わないよう家庭裁判所に申し立てを行い、支援する人を付けてもらう制度です。

平成24年時点で成年後見制度の利用者は16万人を超えており、これに関係する申立件数は約35,000件にも及んでいます。

成年後見制度には「法廷後見制度」と「任意後見制度」の2種類があり、医師の鑑定や状況に応じて選んでいきます。

法廷後見制度とは、本人の精神上の障害による判断能力の程度によって後見・保佐・補助の3つに区分されます。

家庭裁判所は、3つの区分に応じて「成年後見人・保佐人・補助人」を選任し、代理権や法律行為の取り消す権利が与えられます。

法廷後見を行うには裁判所による審判が必要であり、本人、配偶者、四親等以内の親族、市町村長、検察官の申し立てにより行われます。

後見 ほどんど判断できない人を対象とし、成年後見人は本人の財産に関する全ての法律行為を代理で行使できます。本人が自ら行った法律行為は、日常行為を除き取り消し可能です。
保佐 判断能力が著しく不十分な人を対象とし、当事者が申し立てた特定の法律行為に対して家庭裁判所は保佐人に代理権を付与できます。保佐人および本人の双方が重要な法律行為について取り消し可能です。
補助 難しいことは支援が必要な判断能力が不十分な人を対象とし、当事者が申し立てた特定の法律行為に対して家庭裁判所は補助人に代理権または取消権を付与できます。

「任意後見制度」とは、法廷後見制度が判断能力の衰えた後に利用するのに対し、判断能力が衰える前に利用できる制度です。

つまり、認知症に将来なった場合に備えて家族や信頼できる人を事前に後見人として契約によって決めておく制度のことです。

法廷後見制度と異なり、結婚や離婚などの一身専属的な権利を除き「後見事務」の範囲を話し合いで決めることが可能です。

その後、認知症の症状が見られるようになった場合に家庭裁判所に申し立てを行うことで、任意後見人が契約内の範囲で財産の管理などを行います。

成年後見制度のメリット・デメリット

メリット デメリット
判断能力が低下した人の財産管理や身上監護が可能 資格制限が生じる(医師や弁護士、取締役等に就けない)
登記により成年後見人等が公的に証明される 手続きが煩雑
成年後見人等には取消権が付与されるため悪質な契約を取り消せる 任意後見人にお場合は死後の処理を委任できない
任意後見人なら、本人が自由に後見人を選択できる 任意後見人は法廷後見人のように取消権がない
任意後見人の場合、家庭裁判所が任意後見監督人を選出し任意後見人を監視してくれる

財産管理委任契約

財産管理委任契約は、民法上の委任契約の規定に基づき自分の財産の管理や生活するうえでの事務の全部・一部を、代理権を付与する人物を選んで委任する契約のことです。

成年後見制度との違いは、「精神上の障害による判断能力の低下」に関係なく利用することが可能で、認知症の症状が見られる前から管理を委託できる自由度の高い制度です。

また、任意後見人では利用できなかった死後の処理を依頼したい場合にも有効と言えます。

ただし、財産管理委任契約は、公正証書や後見登記が作成されないため、社会的信用は任意後見人より不十分です。

さらに、任意後見監督人のような委任者の行動を監視する人がいなかったり、取消権もないため、事前によく検討してから利用の可否を判断することをおすすめします。

認知症を狙った悪質行為に注意

最近は、判断力が低下した認知症患者の高齢者などに不必要な商品や契約を結ばせる悪質な行為が増加しているので注意が必要です。

特に「訪問販売によるリフォーム工事」の被害が社会問題となっており、毎年9,000件前後の相談が国民生活センターに寄せられています。

契約してしまった場合でもクーリングオフ期間内であれば解約することが可能です。

また、認知症など本人判断力が欠如しているとみなされる場合は、成年後見制度を利用して契約を解除することも可能です。

少しでも不審に感じたら、消費生活センターに相談してみることをおすすめします。

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